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青山繁晴氏の描く尖閣事件の真相

関西ローカルのアンカーという番組で、青山繁治というジャーナリストが尖閣事件の真相について語ったそうです(9/29放送分)。


「アンカー」尖閣事件船長釈放の真相と中国の誤算


要約すると、

  • 菅総理が「ニューヨークにいる間(帰国日は9/25)に解決してくれ」と 出発する前に指示した。(これは意外と多く政府当局者が知っているらしい)
  • 仙石官房長官が「このままでは指揮権を発動せざるを得なくなる可能性もあるが、それでいいのか?」と 柳田法務大臣を2度以上呼んで伝えた。
  • 法相がそれを大林宏検事総長に伝えた。
  • 検事総長が指揮権を発動されるのを恐れて、24日に中国船船長を解放した。

読売新聞によると、菅氏は「超法規的措置は取れないのか」と語っていたという話もあるので、青山氏の話が事実とすれば、指揮権発動であれ、裏から圧力をかけるのであれ、とりあえず彼が解放を指示したということになります。

そして、フジタの社員4名が拘束されたからでも、レアアースが事実上の輸出停止となったからでもなく、菅総理の渡米前の指示に合わせて中国船船長の解放が行われたというのが、青山氏の述べていることです。


仙石氏の発言は事実上脅しでしょう。検察だけで外交まで考慮して中国船船長を解放するのは、通常ないはずですので。主犯は仙石氏であるにせよ、仙石氏に従った法相も殆ど同罪でしょう。

ただ、青山氏の話でよく分からないのが検事総長が船長解放を決断した理由です。

一応、

  • 指揮権が発動されると、結局検事総長は辞める羽目になる。そして、民主党は指揮権発動の敷居が低そうなので、一度やらせるとその後連発され、この先何代にも渡って決まっている人事が無茶苦茶になりそう。
  • 経済界からの圧力。

とされています。

しかし、まず、経済界からの圧力というのは、文句を言われる程度はあって当然なのではないでしょうか。検察が折れる程の圧力を、どうやったら経済界がかけられるのか不思議です。検察が中国船船長を開放しなくても、どうしても解放する必要があるなら、政府が指揮権を発動するだけです。

また、民主党政権だって指揮権を連発すれば、国民の信頼を失いますし、今まで一度しか発動されたことがないという指揮権を発動する特別な案件が、ゴロゴロしているとも思えません。

ですので、もっと別の話があったのではないでしょうか。検察の人事を守るために検事総長がこれだけの判断をするというのは、にわかには信じられません。


それはともかく、この話が本当であれば、言い逃れできそうなのは、正当な指揮権発動を視野に入れていたかもしれない菅直人のみです。しかし、指揮権発動のつもりであれば、それはそれで批判されますし、また、結局検察に圧力をかけた見られる仙石官房庁長官や柳田法務大臣の任命責任がありますので、辞任を免れることは出来ないのではないでしょうか。


ただ、この鈴木氏が語った話程度であれば、他の人が調べても出て来そうなものです。それなのに、どこも報道しないということは、どこかで証言・証人に難があるということでしょうか。

青山氏が「意外に多くの政府当局者が知っている」と言っている菅総理の「ニューヨークにいる間に解決してくれ」という指示だけでも裏が取れれば、指揮権発動、あるいは裏での圧力の指示ということになりますので、大ニュースだと思われるのですが、それもダメなのでしょうか。まとめて報道したいので全部で裏を取っているという可能性もありますが、関西テレビ以外どのメディアも何も言わないようであるのは不自然です。


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